こべるん ~変化していく神戸~

再開発や超高層ビルの誕生によって変化していく神戸の街並みを追っています。

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地域探訪 激変する広島① JR広島駅南北自由通路とekieの開業 

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約10年ぶりに広島を訪れました。人生においては5回目の広島です。広島市は中国地方最大の中枢ブロック都市でいわゆる支店経済が主な発展の原動力ですが、ご存知のようにマツダ等の元気な有力企業も存在します。平和都市としてのイメージが強烈過ぎますが、デルタ地帯に広がる緑豊かな大都市で都心部を複数の川が流れ、日本国内では恐らく水都の称号が最も相応しい街だと思います。

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しかしながら都心部の広さに対して高層ビルの数は然程多くなく、あまりメリハリがない街という印象も受けます。この点、同格とされる仙台はよりコンパクトに街の高規格化が進んでおり、洗練されたイメージが強いです。広島も街は碁盤目状に整備され、道路も広く、大都市然としているのですが、街中の大型ビルの建て替えが進んでおらず、札福広仙の4ブロック都市の中で最も地方都市感が強い感があります。

そんな広島ですが、広島カープが絶好調なのと相まって、世界遺産を抱える事でインバウンド需要の高まりを受けており、観光都市としての役割を強めた事でビジネスホテルの建設ラッシュが起きています。またオフィス需要も逼迫しており、空室率は2%台に下落。最近では金融機関や生保、デベロッパーが自社大型ビルの建て替えに次々と着手し始めました。

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しかしながら最も特筆すべきJR広島駅周辺は今や全国トップレベルの激変ぶりです。都心部の中でもこのエリアだけは異次元レベルで再開発が進んでおり、特に過去数年間においては広島カープの新拠点球場「MAZDA Zoom-Zoomスタジアム」の開業や数々の超高層再開発ビルが出現しており、著しい変化を遂げています。

そんな広島駅周辺の現況を中心に全3回に渡って地域探訪 広島特集をお届けしたいと思います。まず初回は再開発エリアの起点となっているJR広島駅からスタートです。

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JR広島駅は1日辺りの乗降客数が約15万人と中四国地方最大のターミナル駅です。JR西日本管内でも5位の三ノ宮、6位の鶴橋に次ぐ堂々の7位。

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広島駅は都心部の最北端に位置し、日本の地方都市の大多数がそうであるように、中枢である八丁堀や紙屋町からは離れて立地。しかし札幌、名古屋、京都、福岡等は既存中枢商業地からは離れたターミナル駅に巨大駅ビルが出現した事で構造が大きく崩れて駅前地区がリードする商業地へと変貌。バブル期には広島もこれらに続くべく駅ビル建て替えと百貨店誘致の動きがあったと記憶しています。しかし駅周辺再開発と同様に頓挫。

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ひろしま駅ビルは建て替えずに継続利用される事になり、1999年のリニューアルによって現在のASSEに生まれ変わりました。

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広島駅が大きな転換点を迎える事になったのは2012年からJR西日本が開始した駅改良工事。鉄骨造3階建て 延床面積21,000平方メートルの橋上駅舎を建設。商業床と南北自由通路、新コンコースが誕生する形になり、更には北側の新幹線口の既存駅舎を増築リニューアルし、合計約1万平方メートルの商業フロアを創出。さらに加えて北口にペデストリアンデッキを新設し、駅前広場も再整備。投資規模は明らかではありませんが、管内では大阪、京都に次ぐ大型開発であると推測できます。

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それでは昨年から順次完成してきた新生・広島駅を見て行きましょう。まずはASSEから南北自由通路へアクセスする大階段とエスカレーターから。ASSEが建て替えられると再びこの場所は解体されるためか割と簡素な造りですが、開放感はあります。

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エスカレーターを上がると南北自由通路が眼前に広がります。やはりリニューアルでなく新築の駅舎は素晴らしいです。昼間の採光には自然光を取り入れた明るいコンコース。

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天井のギザギザのパネルは折り鶴をイメージしているそうです。

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JR大阪駅の「時の広場」を思い起こさせる照明兼案内表示設備です。

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壮観な中央口自動改札と改札内コンコースです。

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これまたJR大阪駅の橋上駅でも採用されている吊り下げ式の空中デジタルサイネージが広島駅でも採用されています。これがなかなか格好が良いです。

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南北自由通路と合わせてホーム上に構築された駅ナカ商業施設。ekie(エキエ)と名付けられた同施設は約4,000平方メートルの床面積があり、橋上商業施設としてはJR西管内で最大規模です。さすがターミナル駅内の一等地とあって集客性の高い高感度テナントが複数出店しています。

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ゴールデンウィークだという事も手伝ってかコンコース内の人混みは流石、中四国最大のターミナルといった感があります。乗降客数約15万人は神戸駅とほぼ同規模です。南北自由通路の開通で通行客も多い為か、神戸駅よりも遥かに賑わいが感じられました。

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北側奥は新幹線の改札口となっています。

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新幹線口の橋上駅-北側駅前広場間のアクセス路となる大階段とエスカレーターです。こちらも駅舎ビルが増築されたようです。

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2階レベルで駅舎外に出ると、膜素材とフレームで構成された大屋根デッキに迎えられます。このデッキも今回の一連の広島駅リニューアルで整備されました。

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駅前広場を南北に横断するデッキは3本あります。写真は中央デッキです。最近の歩行者デッキは屋根付きがデフォルトになっているようですね。

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中央デッキを駅前広場を挟んで反対側から見た様子です。駅前広場もバス・タクシー乗降場と一般車用と再編整備されて真新しい広場となりました。

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歩行者デッキの下に広がる開放感のあるコンコース広場です。新幹線口側には飲食店街のekie dinningも開業したばかりです。

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何ともお金の掛かったゴージャスな造りです。広島の玄関口の名に恥じない立派な駅舎となっています。三ノ宮駅も天井耐震改修で綺麗になりましたが、広島を見てしまうとその歴然とした差に愕然とします。三ノ宮の改修は公式リニューアル扱いはされていませんが、早く乗降客数24万人に相応しい駅舎へと改修して欲しいものです。

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さて駅舎のリニューアルが完了した広島駅の次のプロジェクトは駅ビルの建て替えです。ご存知の通り、三ノ宮駅ビルと並んで広島駅ビルの建て替えもJR西の中期経営計画2022において3大プロジェクトの1つとして掲げられています。

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南側駅前広場には現在、路面電車の広島電鉄が広島駅を営業しています。2014年のJR西、広島電鉄、広島市の基本方針合意によって路面電車は駅付近で高架化し、建て替えられる新駅ビルの2階中央部に乗り入れる形でJR駅と広電駅がドッキングする構造となる予定です。

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現南側駅前広場の様子です。広場の半分位までは新駅ビルがせり出してくるようです。期待の膨らむ駅ビル建て替えですが、新しい駅ビルの規模は三ノ宮同様に定かにはなっていません。JR西の真鍋前社長は新駅ビルについて「現駅ビルの広島ASSE(10,961平方メートル)とekie完成時(9,000平方メートル)の合計約20,000平方メートルを減少することはあっても上回ることはない」と明言してしまっていたのは気になるところです。利便性は高まり、建物も最新化されるが、規模を拡大するつもりはなく、高層化による複合ビル化もしないという事になります。4年前の話ですし、今回、3大プロジェクト化された事で改まる可能性はあります。真鍋前社長は三ノ宮駅についても当時、何も検討されていないと発言し、ひどく落胆した記憶があります。

快進撃を続ける広島駅周辺の要となるプロジェクトになる可能性があります。三ノ宮駅ビルと共にどのような計画が推進されるのか非常に深い興味を持って注視しています。次回は激変を遂げた広島駅前周辺の模様をお伝えしたいと思います。
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2018/05/15 Tue. 06:00 [edit]   トラックバック: 0 | コメント: 3

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